Linux カーネルバージョン確認コマンド:uname・hostnamectl とディストリビューションのバージョン

テスト環境RHEL系AlmaLinux 9.8rootアカウントDebian 12 一般ユーザー2026-10-29 確認

サーバーで動いているカーネルのバージョン番号を1行で出力する uname -r が、最も基本的な Linux カーネルバージョン確認コマンドです。AlmaLinux 9 サーバーと Debian 12 サーバーで uname、hostnamectl、バージョンファイルを順に確認したところ、サーバーごとのカーネルバージョンはどの方法で確認しても同じ値でした。ただし、Debian 12 の実際のパッチバージョン 6.1.187 は、uname -v とインストール済みカーネルパッケージの一覧に別に入っていました。

以下の出力は2台のサーバーで実行した結果そのままです。ホスト名、マシン ID、ブート ID、AlmaLinux サーバーのカーネルバージョン番号、ビルドとインストールの情報だけを例の値に置き換えました。AlmaLinux サーバーは root アカウント、Debian サーバーは一般アカウントで実行しました。

1️⃣ Linux カーネルバージョン確認コマンド

今動いているカーネルのバージョンは uname -r で確認します。

uname -r
5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64

Debian 12 サーバーでは、同じコマンドが違う形の番号を出力しました。ディストリビューションごとにバージョン番号の付け方が違うためです。

uname -r
6.1.0-53-amd64

-a はカーネル名からホスト名、カーネルバージョン、ビルド情報、アーキテクチャ、OS まで1行ですべて出力します。

uname -a
Linux server1 5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64 #1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Tue Jun 2 10:15:42 EDT 2026 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux

ホスト名とビルド情報を除いて、カーネル名、バージョン、アーキテクチャだけを確認するときは、-s、-r、-m を合わせて -srm と書きます。-mrs のように順番を変えて書いても、結果はカーネル名、カーネルリリース、アーキテクチャの順で同じでした。

uname -srm
Linux 5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64 x86_64

🔲 Linux カーネルバージョン確認シミュレーター

下のシミュレーターに uname と hostnamectl、バージョンファイルを読む cat、カーネル一覧を見る rpm コマンドを直接入力して、結果を確認できます。

Linux カーネルバージョン確認コマンドシミュレーターAlmaLinux 9.8
[root@server work]#
ブラウザーの中だけで動作し、↑↓ で前に入力したコマンドを呼び出せます。

2️⃣ uname コマンドのオプション

uname はオプション1つごとにシステム情報を1つ出力します。オプションなしで実行すると、-s と同じくカーネル名の Linux だけが表示されます。

オプション出力する情報AlmaLinux 9.8 サーバーの出力Debian 12 サーバーの -a 出力
-sカーネル名LinuxLinux
-nホスト名server1server2
-rカーネルリリース(バージョン番号)5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_646.1.0-53-amd64
-vカーネルのビルド情報とビルド日時#1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Tue Jun 2 10:15:42 EDT 2026#1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Debian 6.1.187-1 (2026-09-07)
-mハードウェアアーキテクチャx86_64x86_64
-pプロセッサーの種類x86_64-a の出力にない
-iハードウェアプラットフォームx86_64-a の出力にない
-oオペレーティングシステムGNU/LinuxGNU/Linux
-a上の項目すべてを1行で-s から -o まで順に-p、-i を除いた残りを順に

-v はカーネルのビルド情報を出力します。末尾の日付はカーネルをビルドした日時なので、サーバーにインストールした日付とは違います。AlmaLinux サーバーでは、ビルド日時が6月2日、カーネルパッケージをインストールした日付が6月4日でした。

-p と -i は、ヘルプで non-portable と書かれたオプションです。値がわからないシステムでは、-a の出力からも抜けます。

3️⃣ Linux カーネルバージョン番号の構造

uname -r が出力するバージョン番号は、前の部分がベースのカーネルバージョンで、ハイフンの後ろがディストリビューションが付けた番号です。

🖥️ 5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64AlmaLinux 9.8
5.14.0ベースのカーネルバージョン
687.10.1パッチごとに上がるリリース番号
el9_8Enterprise Linux 9.8 向けビルド
x86_64アーキテクチャ
🖥️ 6.1.0-53-amd64Debian 12
6.1.06.1 系では同じ値
53カーネルパッケージ名の番号
amd64アーキテクチャ

el9_8 は Enterprise Linux 9.8 向けにビルドしたカーネルという意味で、このサーバーのディストリビューションバージョン 9.8 と同じ数字です。

Debian 12 の 6.1.0-53-amd64 は、前の 6.1.0 だけではパッチレベルがわかりません。パッチレベルは uname -v で確認します。

uname -v
#1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Debian 6.1.187-1 (2026-09-07)

末尾の Debian 6.1.187-1 が実際のパッチバージョンです。セキュリティ情報のカーネルバージョンと比べるときは、この数字を使います。

4️⃣ /proc/version と hostnamectl で Linux カーネルを確認

カーネルバージョンは uname のほかに、/proc/version ファイルと hostnamectl でも確認できます。/proc の下のファイルはカーネルが作る仮想ファイルなので、cat で読むだけで済みます。

cat /proc/version
Linux version 5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64 (mockbuild@x64-builder01.almalinux.org) (gcc (GCC) 11.5.0 20240719 (Red Hat 11.5.0-5), GNU ld version 2.35.2-63.el9) #1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Tue Jun 2 10:15:42 EDT 2026

/proc/version には、uname -a にないコンパイラー gcc 11.5.0 とリンカーのバージョンも一緒に表示されます。バージョン番号だけが必要なら /proc/sys/kernel/osrelease を読みます。結果は uname -r と同じでした。

cat /proc/sys/kernel/osrelease
5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64

hostnamectl は、ホスト名と一緒に OS 名、カーネルバージョン、アーキテクチャを1画面に出力します。以下は Debian 12 サーバーの一般アカウントで実行した結果です。

hostnamectl
 Static hostname: server2
       Icon name: computer-vm
         Chassis: vm 🖴
      Machine ID: 3b9e0f6a2c1d4e8b9a7c5d3e1f0a2b4c
         Boot ID: b7e3d1a04c9f4e2a8d6c5b1f0e2a9c47
  Virtualization: microsoft
Operating System: Debian GNU/Linux 12 (bookworm)
          Kernel: Linux 6.1.0-53-amd64
    Architecture: x86-64

Operating System の行がディストリビューション名とバージョンで、Kernel の行は uname -s と uname -r を合わせた値です。AlmaLinux サーバーでは、カーネルとディストリビューションを一度に確認できるよう、grep で必要な行だけを選びました。

hostnamectl | grep -E 'Operating System|Kernel|Architecture'
Operating System: AlmaLinux 9.8 (Olive Jaguar)
          Kernel: Linux 5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64
    Architecture: x86-64

5️⃣ Linux ディストリビューションのバージョン確認

ディストリビューションの名前とバージョンは /etc/os-release ファイルに入っています。os-release のマニュアルは、このファイルを OS の識別情報を収めるファイルと説明しています。内容はシェル変数のように 名前=値 の形で1行ずつ書かれています。

以下は Debian 12 サーバーの os-release です。

cat /etc/os-release
PRETTY_NAME="Debian GNU/Linux 12 (bookworm)"
NAME="Debian GNU/Linux"
VERSION_ID="12"
VERSION="12 (bookworm)"
VERSION_CODENAME=bookworm
ID=debian
HOME_URL="https://www.debian.org/"
SUPPORT_URL="https://www.debian.org/support"
BUG_REPORT_URL="https://bugs.debian.org/"

PRETTY_NAME が人が読むディストリビューション名で、VERSION_ID がバージョン番号です。AlmaLinux サーバーの os-release のように行が多いファイルは、grep で必要な行だけを選びます。

grep -E '^(NAME|VERSION|ID|VERSION_ID|PRETTY_NAME)=' /etc/os-release
NAME="AlmaLinux"
VERSION="9.8 (Olive Jaguar)"
ID="almalinux"
VERSION_ID="9.8"
PRETTY_NAME="AlmaLinux 9.8 (Olive Jaguar)"

AlmaLinux のような RHEL 系は、ディストリビューション名とバージョンを1行で書いた release ファイルを /etc に一緒に置いています。AlmaLinux サーバーには release ファイルが4つあり、redhat-release と system-release は almalinux-release へのリンクでした。

ls -l /etc/*-release
-rw-r--r--  1 root root 37 May 19 07:33 /etc/almalinux-release
lrwxrwxrwx. 1 root root 21 May 19 07:33 /etc/os-release -> ../usr/lib/os-release
lrwxrwxrwx  1 root root 17 May 19 07:33 /etc/redhat-release -> almalinux-release
lrwxrwxrwx  1 root root 17 May 19 07:33 /etc/system-release -> almalinux-release

そのため、almalinux-release、redhat-release、system-release のどのファイルを読んでも、同じ1行が表示されました。

cat /etc/redhat-release
AlmaLinux release 9.8 (Olive Jaguar)

Debian 12 サーバーの os-release には、VERSION_ID が12までしか書かれていませんでした。12.15 のような細かいバージョンは /etc/debian_version に入っています。

cat /etc/debian_version
12.15

lsb_release -a もディストリビューション名とバージョンを出力します。Debian 12 サーバーでは4行が表示されました。

lsb_release -a
Distributor ID:	Debian
Description:	Debian GNU/Linux 12 (bookworm)
Release:	12
Codename:	bookworm

AlmaLinux サーバーには lsb_release がインストールされておらず、同じコマンドが [command not found] エラーで終わりました。

lsb_release -a
bash: lsb_release: command not found

このときは、パッケージを別にインストールせず、/etc/os-release を読んで同じ情報を確認します。

6️⃣ インストール済みの Linux カーネル一覧と再起動の確認

uname -r は今動いているカーネル1つだけを出力するので、サーバーにインストールされたカーネル全体はパッケージ一覧で確認します。RHEL 系では rpm -q --last kernel がインストール日まで一緒に出力します。

rpm -q --last kernel
kernel-5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64           Thu Jun  4 11:47:44 2026
kernel-5.14.0-427.13.1.el9_4.x86_64           Wed Jun 12 11:44:52 2024
kernel-5.14.0-362.13.1.el9_3.x86_64           Mon Jan 15 12:30:31 2024

AlmaLinux サーバーのカーネル3つは2024年1月から2026年6月の間にインストールしたもので、すべて 5.14.0 で始まり、後ろのリリース番号と el9_3、el9_4、el9_8 だけが違いました。そのため AlmaLinux 9 では、ハイフンの後ろのリリース番号まで比べないと、カーネルが最新かどうか判断できません。

Debian 系は dpkg でカーネルパッケージの一覧を確認します。

dpkg -l 'linux-image*' | grep '^ii'
ii  linux-image-6.1.0-50-amd64          6.1.176-1    amd64        Linux 6.1 for 64-bit PCs (signed)
ii  linux-image-6.1.0-53-amd64          6.1.187-1    amd64        Linux 6.1 for 64-bit PCs (signed)
ii  linux-image-amd64                   6.1.187-1    amd64        Linux for 64-bit PCs (meta-package)

3列目が実際のパッチバージョンです。カーネルパッケージが 6.1.176 から 6.1.187 に上がる間、パッケージ名の 6.1.0 はそのままで、真ん中の番号だけが50から53に変わりました。

新しいカーネルをインストールしても、再起動するまでは前のカーネルが動き続けます。次の起動で使うカーネルは、RHEL 系では grubby --default-kernel で確認します。

grubby --default-kernel
/boot/vmlinuz-5.14.0-687.10.1.el9_8.x86_64

このサーバーは、次の起動カーネルと今動いているカーネルが同じ 5.14.0-687.10.1.el9_8 でした。yum-utils パッケージの needs-restarting -r は、起動後に主要なライブラリーやサービスが更新されたかを確認し、再起動が必要かどうかを出力します。

needs-restarting -r
No core libraries or services have been updated since boot-up.
Reboot should not be necessary.

[Reboot should not be necessary] は再起動が不要という意味です。

起動後に kernel や glibc、systemd のような主要パッケージが更新されていれば、[Core libraries or services have been updated since boot-up:] の下にパッケージ名が表示され、その下に [Reboot is required to fully utilize these updates.] が付きます。このときの終了コードは1なので、再起動する時間を決めて再起動します。

🔢 FAQ & おすすめコンテンツ

getconf LONG_BIT を実行すると、64か32が出力されます。AlmaLinux サーバーでは64が表示され、uname -m の x86_64 も64ビットの x86 アーキテクチャを意味します。

[uname -r | cut -d- -f1] のように最初のハイフンの前だけを切り出すと、AlmaLinux サーバーでは 5.14.0、Debian 12 サーバーでは 6.1.0 が表示されました。どちらもベースのバージョンなので、パッチレベルまで比べるときは uname -r 全体かカーネルパッケージのバージョンを使います。

uname、hostnamectl、/etc/os-release は一般アカウントでも確認できます。Debian 12 サーバーでは、一般アカウントでカーネルとディストリビューションのバージョンのコマンドをすべて実行し、権限エラーは出ませんでした。

ℹ️ 提携について
当サイトのコンテンツにはアフィリエイトリンクが含まれています。訪問者がこのリンクを通じて商品やサービスを購入すると、当サイトは販売元から手数料を受け取ります。この過程において、購入者が支払う金額(イベント割引適用で金額が下がります↓)は上昇しません。掲載されている価格・割引・在庫情報は作成時点のものであり、実際とは異なる場合がありますので、ご購入前に販売元にて最終確認をお願いいたします。商品の選定および評価は独自の基準に基づいて行われており、手数料の支払いの有無は紹介順や評価内容に影響を与えません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

人間であることを証明してください: 1   +   9   =