VPSホスティングとは?仮想サーバーの仕組みとオーバーコミット、管理型・非管理型の違い、メリット・デメリット

VPSホスティングとは、1台の物理サーバーを仮想化で分割し、仮想サーバーごとにCPU・RAMを個別に割り当てるホスティングです。仮想サーバーの仕組みとオーバーコミット、共有ホスティングとの違い、管理型VPSと非管理型VPSの違いを扱います。
VPSホスティングはroot権限でサーバーを直接扱える代わりに、管理型でなければサーバー管理もユーザーが担います。VPSホスティングのメリット・デメリットと、VPSホスティングが向いているサイトをまとめました。
1️⃣ VPSホスティングの仕組み
VPS(Virtual Private Server)は、1台の物理サーバーを仮想化で分割した仮想サーバーです。分割はハイパーバイザーというソフトウェアが担います。仮想サーバーごとにOSが個別に動きます。CPUコア、メモリ、ディスクも仮想サーバー単位で決まります。
ユーザーは root権限を受け取ります。Webサーバー、PHPのバージョン、ファイアウォールを自分で選択します。.
2️⃣ VPS共有とVPS単独:オーバーコミット
VPSは、料金表に書かれたコアを自分だけで使うかどうかによって、VPS共有とVPS単独に分かれます。料金表では通常、Shared CPUとDedicated CPUと表記されています。
VPS共有では、書かれたコアを他の仮想サーバーと交代で使います。ほとんどのサイトは普段CPUを少ししか使わないため、事業者は実際のコアより多くのコアを割り当てます。これをオーバーコミットといいます。航空会社が座席数より多くチケットを売るオーバーブッキングと同じ原理です。
普段は違いが表に出ません。隣の仮想サーバーが同時にCPUを使うと、自分の順番が後回しになって遅くなります。VPS単独は自分のコアが実コアに紐づいており、自分だけが使います。性能が一定な代わりに料金は高くなります。共有されるのはCPUです。メモリとディスクは通常、どちらの方式でも仮想サーバーごとに個別に確保されます。
3️⃣ 共有ホスティングとの違い:上限ではなく割り当て
共有ホスティングでは、1台のサーバーのOSとWebサーバーをアカウント同士で共有します。アカウントごとに設定されるのはCPUとメモリの上限です。
VPSは仮想サーバーごとにOSが個別で、CPUコアとメモリが最初から割り当てられます。VPS共有でも、共有されるのはCPU時間だけです。限界に達したときの挙動も異なります。共有ホスティングは、事業者が決めた上限で [508 Resource Limit Is Reached] エラーを出して止めます。
VPSでは、割り当てられたメモリを使い切るとOSがプロセスを強制終了します。WordPressでは、データベースが終了して [Error establishing a database connection] 画面が表示されるのが、その一例です。
4️⃣ 管理型VPSと非管理型VPS
非管理型VPSでは、事業者が責任を持つのは仮想サーバーとネットワークまでです。OSのアップデート、WebサーバーとPHPのインストール、セキュリティ設定、バックアップはユーザーが自分で行います。管理型VPSでは、この作業を事業者が引き受けます。ユーザーは管理パネルでサイトの追加、SSL、バックアップを処理します。このため、料金は管理型VPSのほうが高くなります。同じスペックのサーバー料金に管理費用が上乗せされます。
5️⃣ VPSホスティングのメリット・デメリット
VPSホスティングはCPUとメモリが割り当てられているため、隣のサイトの影響を受けにくくなります。root権限でサーバー設定をサイトに合わせて変更でき、訪問者が増えたらプランを上げるだけでリソースを増やせます。
その代わり、非管理型VPSではサーバー管理がユーザーの役割です。問題が起きたら、原因も自分で突き止めなければなりません。
料金は、非管理型VPSが月4〜6ドル、管理型VPSが月11ドル前後から始まります。DigitalOceanやCloudwaysのように時間単位で課金するところは、更新時に料金が上がりません。Hostingerのように契約期間で販売するところは、更新時に料金が上がります。
6️⃣ VPSホスティングが向いているサイト
5️⃣で例に挙げた月11ドルのプランはCloudwaysで、直接提携しています。おすすめの事業者はCloudwaysとScalaHostingです。非管理型VPSは、Hostinger(月6.49ドルから、2年契約)とScalaHosting(月19.95ドルから)で提供されています。
共有ホスティングで繰り返し上限に達するサイトは、VPSホスティングが向いています。ECサイトや会員制サイトも同様です。ログインした訪問者が多いとキャッシュが適用されず、訪問のたびにCPUを使います。
複数のサイトを運営する場合にも向いています。1台のサーバーに複数のサイトを載せ、リソースをまとめて管理します。
訪問者の少ないブログや企業サイトは、共有ホスティングで十分です。
サーバーを扱ったことがなければ、管理型VPSから始めましょう。
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