VPSホスティングとは?仮想サーバーの仕組みとオーバーコミット、管理型・非管理型の違い、メリット・デメリット

公正取引委員会の広告文 Ver 3.1
公正取引委員会の広告文 Ver 3.2(モバイル専用)

VPSホスティングとは、1台の物理サーバーを仮想化で分割し、仮想サーバーごとにCPU・RAMを個別に割り当てるホスティングです。仮想サーバーの仕組みとオーバーコミット、共有ホスティングとの違い、管理型VPSと非管理型VPSの違いを扱います。

VPSホスティングはroot権限でサーバーを直接扱える代わりに、管理型でなければサーバー管理もユーザーが担います。VPSホスティングのメリット・デメリットと、VPSホスティングが向いているサイトをまとめました。

1️⃣ VPSホスティングの仕組み

  • ↪️ 1台の物理サーバーを仮想サーバーに

VPS(Virtual Private Server)は、1台の物理サーバーを仮想化で分割した仮想サーバーです。分割はハイパーバイザーというソフトウェアが担います。仮想サーバーごとにOSが個別に動きます。CPUコア、メモリ、ディスクも仮想サーバー単位で決まります。

ユーザーは root権限を受け取ります。Webサーバー、PHPのバージョン、ファイアウォールを自分で選択します。

VPSホスティング:物理サーバー1台の構造
仮想サーバーごとに個別
VPS仮想サーバー:OSとリソースが仮想サーバー単位で
仮想サーバー1自分用
🐧 OS
⚙️ CPUコア
🧠 メモリ
💽 ディスク
仮想サーバー2
🐧 OS
⚙️ CPUコア
🧠 メモリ
💽 ディスク
仮想サーバー3
🐧 OS
⚙️ CPUコア
🧠 メモリ
💽 ディスク
仮想サーバー …
ハイパーバイザー · 物理サーバーを仮想サーバーに分割するソフトウェア
🖥️ 物理サーバー1台
🔑 root権限で自分で選ぶものWebサーバーPHPのバージョンファイアウォール

2️⃣ VPS共有とVPS単独:オーバーコミット

VPSは、料金表に書かれたコアを自分だけで使うかどうかによって、VPS共有とVPS単独に分かれます。料金表では通常、Shared CPUとDedicated CPUと表記されています。

VPS共有では、書かれたコアを他の仮想サーバーと交代で使います。ほとんどのサイトは普段CPUを少ししか使わないため、事業者は実際のコアより多くのコアを割り当てます。これをオーバーコミットといいます。航空会社が座席数より多くチケットを売るオーバーブッキングと同じ原理です。

普段は違いが表に出ません。隣の仮想サーバーが同時にCPUを使うと、自分の順番が後回しになって遅くなります。VPS単独は自分のコアが実コアに紐づいており、自分だけが使います。性能が一定な代わりに料金は高くなります。共有されるのはCPUです。メモリとディスクは通常、どちらの方式でも仮想サーバーごとに個別に確保されます。

VPS共有とVPS単独:CPUの分け方
オーバーコミット
VPS共有共有CPU
実コア 16個
割り当てた仮想コア 32個 (2コアの仮想サーバー16台)
仮想コア32個が実コア16個を交代で使う = オーバーコミット
⚙️ CPUコア隣人と交代で使う
🧠 メモリ自分だけで使う
💽 ディスク自分だけで使う
隣人が同時に混み合うと順番が後回しになり遅くなる
料金より安い
VPS単独専用CPU
実コア 16個
割り当てた仮想コア 16個 (2コアの仮想サーバー8台)
自分の仮想コア2個が実コア2個に紐づく = 自分だけで使う
⚙️ CPUコア自分だけで使う
🧠 メモリ自分だけで使う
💽 ディスク自分だけで使う
隣人が同時に混み合うと性能が一定
料金より高い
自分の分(自分だけで使う)自分の分(隣人と交代で使う)他の仮想サーバーの分

3️⃣ 共有ホスティングとの違い:上限ではなく割り当て

共有ホスティングでは、1台のサーバーのOSとWebサーバーをアカウント同士で共有します。アカウントごとに設定されるのはCPUとメモリの上限です。

VPSは仮想サーバーごとにOSが個別で、CPUコアとメモリが最初から割り当てられます。VPS共有でも、共有されるのはCPU時間だけです。限界に達したときの挙動も異なります。共有ホスティングは、事業者が決めた上限で [508 Resource Limit Is Reached] エラーを出して止めます。

VPSでは、割り当てられたメモリを使い切るとOSがプロセスを強制終了します。WordPressでは、データベースが終了して [Error establishing a database connection] 画面が表示されるのが、その一例です。

共有ホスティングとVPS:上限と割り当て
濃いマス=自分の分
共有ホスティング
OS · Webサーバー 1つ
OS · Webサーバーアカウント同士で共有
CPU · メモリアカウントごとに上限があるだけ
限界に達すると事業者が決めた上限でエラーを出して止める
画面に出るもの508 リソース制限に達しました
VPS
OS · Webサーバー
OS · Webサーバー
OS · Webサーバー
OS · Webサーバー仮想サーバーごとに個別
CPU · メモリ最初から割り当て済み
限界に達するとOSがプロセスを強制終了
画面に出るものデータベースへの接続に失敗しました
共有ホスティングの上限と508エラー → 共有ホスティングとは?CPU・RAMの分離と共有ホスティングの限界、メリット・デメリット

4️⃣ 管理型VPSと非管理型VPS

  • ↪️ サーバーを誰が管理するか

非管理型VPSでは、事業者が責任を持つのは仮想サーバーとネットワークまでです。OSのアップデート、WebサーバーとPHPのインストール、セキュリティ設定、バックアップはユーザーが自分で行います。管理型VPSでは、この作業を事業者が引き受けます。ユーザーは管理パネルでサイトの追加、SSL、バックアップを処理します。このため、料金は管理型VPSのほうが高くなります。同じスペックのサーバー料金に管理費用が上乗せされます。

管理型VPSと非管理型VPS
サーバーを誰が管理するか
作業
非管理型VPS
管理型VPS
仮想サーバー · ネットワーク
事業者
事業者
OSのアップデート
自分
事業者
Webサーバー · PHPのインストール
自分
事業者
セキュリティ設定
自分
事業者
バックアップ
自分
事業者
料金
より安い
より高い
🎛️ 管理型VPSは管理パネルでサイトの追加SSLバックアップ
マネージドWordPressホスティングを詳しく → マネージドWordPressホスティングとは?事業者が担う管理範囲、管理型VPSとの違い、メリット・デメリット

5️⃣ VPSホスティングのメリット・デメリット

VPSホスティングはCPUとメモリが割り当てられているため、隣のサイトの影響を受けにくくなります。root権限でサーバー設定をサイトに合わせて変更でき、訪問者が増えたらプランを上げるだけでリソースを増やせます。

その代わり、非管理型VPSではサーバー管理がユーザーの役割です。問題が起きたら、原因も自分で突き止めなければなりません。

料金は、非管理型VPSが月4〜6ドル、管理型VPSが月11ドル前後から始まります。DigitalOceanやCloudwaysのように時間単位で課金するところは、更新時に料金が上がりません。Hostingerのように契約期間で販売するところは、更新時に料金が上がります。

VPSホスティングのメリット・デメリット
開始料金つき
👍 メリット
⚙️
CPUとメモリが割り当て済み · 隣のサイトの影響を受けにくい
🔑
root権限 · サーバー設定をサイトに合わせて
📈
プランを上げるだけでリソースを増やせる
⚠️ デメリット
🛠️
非管理型VPSはサーバー管理がユーザーの役割
🔍
問題が起きたら原因も自分で突き止める
💰 開始料金
非管理型VPS
月4〜6ドルから
管理型VPS
月11ドルから
時間単位で課金するところは 更新時に料金が上がりません。 契約期間で販売するところは、更新時に料金が上がります。

6️⃣ VPSホスティングが向いているサイト

5️⃣で例に挙げた月11ドルのプランはCloudwaysで、直接提携しています。おすすめの事業者はCloudwaysとScalaHostingです。非管理型VPSは、Hostinger(月6.49ドルから、2年契約)とScalaHosting(月19.95ドルから)で提供されています。

共有ホスティングで繰り返し上限に達するサイトは、VPSホスティングが向いています。ECサイトや会員制サイトも同様です。ログインした訪問者が多いとキャッシュが適用されず、訪問のたびにCPUを使います。

複数のサイトを運営する場合にも向いています。1台のサーバーに複数のサイトを載せ、リソースをまとめて管理します。

訪問者の少ないブログや企業サイトは、共有ホスティングで十分です。

サーバーを扱ったことがなければ、管理型VPSから始めましょう。

VPSホスティングが向いているサイト
1つでも当てはまれば
🔁
共有ホスティングで繰り返し上限に達するサイト
リソースが足りていません。
🛒
ECサイト · 会員制サイト
ログインした訪問者が多いとキャッシュが適用されず、訪問のたびにCPUを使います。
🗂️
複数のサイトを運営
1台のサーバーに複数のサイトを載せ、リソースをまとめて管理します。
✋
共有ホスティングで十分なサイト
訪問者の少ないブログ · 企業サイト
サーバーを扱ったことがなければ、 管理型VPSから始めましょう。
管理型VPS・クラウドを比較する → WordPressホスティング Top 7 クラウドホスティングを詳しく → クラウドホスティングとは?リソースプールの仕組みとオートスケーリング、VPSとの違い、メリット・デメリット ホスティングの種類別の詳しい説明 → WordPressホスティング:安定性と速度を反映した5つの評価項目

🔢 よくある質問

VPSは1台の物理サーバーを分割した仮想サーバーで、クラウドホスティングは複数の物理サーバーを1つのリソースプールにまとめて使います。DigitalOceanやVultrのように仮想サーバー単位で販売されるクラウド商品を、クラウドVPSと呼ぶこともあります。

vCPUは仮想コアです。通常は実コアのスレッド1つに相当します。VPS共有ではそのスレッドを他の仮想サーバーと交代で使い、VPS単独では1つの仮想サーバーに固定されます。

OSの上にWebサーバー(NginxまたはApache)、PHP、データベース(MySQLまたはMariaDB)をインストールし、SSL証明書を設定します。ファイアウォールとバックアップも自分で構成します。この作業を事業者が引き受けるのが管理型VPSです。

料金表でShared CPUかDedicated CPUかをまず確認します。サーバー内では top コマンドのst値を見ます。stは、他の仮想サーバーにCPUを譲るために自分の仮想サーバーが待たされた時間の割合です。この値が高い状態が続くなら、隣人の影響を受けています。

VPSでは仮想サーバーごとにIPアドレスが個別に割り当てられます。共有ホスティングではアカウント同士がIPアドレスを共有するため、隣のアカウントがスパムを送ってIPがブロックされると、自分のメールも止まることがあります。

ℹ️ 提携について
当サイトのコンテンツにはアフィリエイトリンクが含まれています。訪問者がこのリンクを通じて商品やサービスを購入すると、当サイトは販売元から手数料を受け取ります。この過程において、購入者が支払う金額(イベント割引適用で金額が下がります↓)は上昇しません。掲載されている価格・割引・在庫情報は作成時点のものであり、実際とは異なる場合がありますので、ご購入前に販売元にて最終確認をお願いいたします。商品の選定および評価は独自の基準に基づいて行われており、手数料の支払いの有無は紹介順や評価内容に影響を与えません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

人間であることを証明してください: 3   +   1   =